初めてのコラム

shika-utunomiya

今回、ホームページをリニューアルして、初めてのコラムということになります。

さて、何から書こうかと迷っているのですが、初回ですので歯科業界についての話を少しさせて頂ければと思います。

日本には、「十年一昔(じゅうねんひとむかし)」という言葉がありますよね!?

世の中の移り変わりが激しいことのたとえですが、実際どの業界でも10年前と比べると大きく変わっているものです。

表面上は変わっていないように見えても、システムや性能は昔とは全く別物というのは、よくありますよね。

歯科業界もしかりです。

設備・器機については言うまでもなく、歯科医師に求められるものまで変わってきています。

昔は、ただ「Cure(治療)」が上手であることが求められていましたが、今では「Care(予防)」を主体とし、むし歯にさせない診療を良しとする方向に進んでいます。

 

お聞きになったことがあるかもしれませんが、歯科業界では「8020(ハチマルニイマル)運動」というものを、平成4年より行っています。

「80歳を迎えた時に、自分の歯を20本以上残していよう!」というものです。

「何故、自分の歯を残した方が良いのか?」といいますと、「自分の歯として残っている本数」と「健康状態」に顕著な関連性が調査結果に認められているからなのです。

 

そんな「80歳で自分の歯を20本以上残す」ことに成功している国があります。

北欧の国「スウェーデン」です。

日本と比べると、むし歯は日本の半分以下、歯周病に至っては4分の1以下なのです。

80歳時点の残存本数で言えば、スウェーデン人の平均が20本、日本人の平均は12本となっています。

今でこそ歯科先進国のスウェーデンですが、実は昭和30年頃までは、日本と変わらない状況だったのです。

しかし、国策として歯科の定期検診が義務化がされたのです。

その結果、今では子供はほぼ100%、大人でも80%以上が定期検診を受けているのです。

ちなみに、日本人の受診率は10%未満ですね(苦笑)

 

定期検診のメリットは、なんと言っても、第三者によるチェックです。

ご自身ではどんなにキレイに磨いているつもりでも、細かい部分や磨きにくい部分に歯垢は残り、やがて硬い歯石となり、ブラッシングでは除去できなくなったりします。

早期発見であれば、問題が起こる前に改善できたり、時間とお金をあまり掛けずに治療することも可能になってきます。

繰り返しになりますが、「お口の健康」は、「身体の健康」に大きく関係します。

皆さんが美容室・理容室に定期的に通われるように、歯科医院にも定期的に通われるような文化が日本にも根付けば、元気な老年期を迎えられる方の割合がもっともっと増えるはずです。

微力ながら一人でも多くの方に、そのお手伝いが出来れば嬉しく思います。